度重なる悪癖。
支離滅裂な言い訳。
私は、出口の見えないトンネルに迷い込んでいました。
歩いては戻り、走っては戻り、立ち止まってあたりを見回し愕然とする。
右も左もわからない。目を凝らしても何も見えない。
息詰まった私は、意を決して夫に伝えました。
あなたは発達障害者。精神科へ行こう
ズバリ、言いました。
「あなたは発達障害者だと思う。精神科を受診しよう」と。
怒られるかな？と思ったのですが、夫はスンナリ私の言葉を受け入れた。
そりゃ、そうでしょうね。
結婚して15年。その間ずっと繰り返されるギャンブル、借金。
私たちには落ち着いた時期がひと時も無かったのですから。
ウェクスラーを受ける
病院ではウェクスラーというテストを勧められました。
病院内ではやっていないらしく、近くのカウンセリングルームを紹介された。
そして、夫はそこへ出向き、検査を受けたのです。
ウェクスラーという聞きなれない言葉を家で調べてみると。
発達障害の有無を調べる時に用いられる検査で、知能検査と書いてある。
この検査で発達障害の有無がわかるわけではないけれど、診断の参考にするようです。
自分の夫が知能検査を受けている…複雑な気持ちでした。
ウェクスラーの結果を病院に持っていく
結果が出ると、その用紙を病院へもっていきました。
先生はザっと眺め、ハッキリとこう言いました。
発達障害がありますね。
アスペルガーとADHDの混合です
やっぱり！
そう思いました。
やはり、そうだった。
私の思いは間違えではなかったんだ。
ショックよりも、ホッとしたのを覚えています。
でも。
その直後。先生はあることを付け加えたんです。
それは思いもよらないことでした。
まさか！？子どもに発達障害が遺伝している？
夫は発達障害者だった…
やはりそうだった…
大きな現実を受け止めようとしている私に、先生はサラっと言ってのけました。
お子さいん３人いるんだよね？
彼らにも遺伝してるかもしれないね。
はい？？？
ビックリですよ。この先生、何言ってるの？
発達障害って遺伝するんですか？
どのくらいの確率なんですか？
７０％以上と言われています。
１００％という専門家もいますね。
おい、おい、おい、おい…。
頭に子ども達の顔が浮かんでくる。
長男、次男、三男の顔。
こうして我が家は、発達障害という未知の世界へ旅立つことになったのです。
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